もしも原子がみえたなら サポートページ

このアプリについて


このアプリは、仮説実験授業のための授業書《もしも原子が見えたなら》(1976年 板倉聖宣著)を元に開発しました。(仮説実験授業研究会授業書引用許可済み) 
仮説実験授業*は1963年板倉聖宣博士によって提唱された科学入門教育です。仮説実験授業のための独自の教材を授業書といいます。

元になった授業書ができて以来、たくさんの子どもたちが、原子や分子についての楽しい授業を受けてきました。あるとき、この授業を受けた一人の少年が、動く分子模型が見えるアプリを開発して、それを授業でみんなが見ることができたら楽しいのではないか、と構想しました。当時14歳だった彼の趣味はプログラミングでした。後年、彼はプロのプログラマーになって、かつての担当教師と授業書の原作者とともに、その夢を実現させました。それがこのアプリです。
このアプリは、世界が原子でできていることを知るたのしい経験を、教室で共有することを意図した授業用のアプリですが、
e-bookとして個人的に楽しんでいただくこともできます。

リアルタイムで動くシミュレーションを見ながら、目に見えない空気も、運動する分子でできていることを知るのは、子どもたちがこの世界を科学的に理解する最初の一歩となるでしょう。
アイコンが設置されたシミュレーションでは、視野が動かせます。
温度バーがある画面では温度条件を変えるシミュレーションができます。
教室では、シミュレーションを見る前に予想を選び、討論してからシミュレーションを見ることで決着をつけるように授業を運営すれば、シミュレーションの観察を「実験」として扱うことができます。
分子運動の平均の速さが変わるとはどういうことか知ることは、この現象にかぎらずさまざまな場面で使われる、「平均」という言葉の具体的、科学的イメージを持つことにつながります。最後の2問は、監修者の板倉博士がオリジナルの授業書にはない、このシミュレーション版ならではの問題として加えたものです。

なお、このシミュレーションは、原子や分子のふるまいについての入門教育的な利用を目的としており、分子動力学的な精度を追求したものではないことをご了承ください。また、空気中の稀な種類の分子については授業の便宜を考えて、出現頻度を誇張してあります。
このiOSアプリは、2007年に発表した同名のPC用ソフトのリニューアル版として、Windows-OS版、及びMac-OS版と同時公開しました。

2019年夏

*仮説実験授業について はこちらをご参照ください。